O.S.C
「失踪者は突然消えてしまったようです。ウワサですが、影に覆い隠されてしまったとのことで…」

「影…」

私の脳裏に、双子の弟の姿が浮かんだ。

「まさかと思いまして…」

「そうか…。場所は?」

ソウマは真剣な表情で、小さな紙切れを差し出した。

「2日前になりますが、2人ほど消えてしまったようです。1人は霊能力者、もう1人は未来予知者として地元では有名だったようです」

今度は能力者を喰らったのか…。あの愚弟は。

確かに普通の人間よりも、能力者の方が栄養にはなるな。

「同属を狙わないのは、私に勘付かれない為か。変なところで知恵が回るのは、母親譲りだな」

チッと舌打ちすると、ソウマは苦笑した。

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