O.S.C
「さてと…」

行かなくてはな。

しかし靴に何かが乗っかった。

…ウサギだ。

真っ赤な目で私を見上げている。

「…ここに行きたいんだが、分かるか?」

私はポケットからメモを取り出し、ウサギに見せる。

ウサギはじっと見つめた後、動き出した。

私はウサギの後を追った。

ウサギは山の中を歩き、山道をちゃんと歩く。

そしてしばらく歩くと、山の中に村を見つけた。

ウサギは通りすがりの村人の足に蹴りを入れた。

「あいてっ! 何すんだ、このバカウサギ!」

「あ~、許してやってくれ。案内役を頼んだのは私だ」
< 48 / 60 >

この作品をシェア

pagetop