O.S.C
「3人一組での巡回でした。僕も一緒にいたんです。ですが…あの時、風もないのにロウソクの火は消えて…。再びマッチで付けた時には、彼はいませんでした」

その後、いくら捜しても彼は見つからなかったと…。

「ふむ…。二人目はどうだ? 確か未来予知者だったんだろう? 先に何か感じていなかったか?」

「二人目はまだ15歳の女の子でした。母親と外から家の中に入る前、暗い森の中で何かを感じたらしく、中に入った後、見つからなくなりました」

青年は視線を私に向けた。

「確かに彼女は未来予知をする力を持つ人でした。でもあくまでもそれは予知夢でして、とっさのことはムリだったでしょう」

「自分の身の危険も見なかったのか?」

「彼女は残念ながら、自分に関する予知夢は見られなかったようなので…」

なるほど。

まあ、ままあることだ。

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