O.S.C
リンの言う「父」とは実父のことではなく、山の主のことだ。

今では神々と人間の橋渡し役を頑張っている。

…その頑張りを、血族共にも見習わせたい!

「マカ、そっちはどう?」

コムラに声をかけられ、現実に戻る。

「まあまあ順調だな。そっちは慌しいみたいだな」

「そうね。でもまた人間達に触れ合うことができて、ちょっと嬉しいかも」

ミトリがはにかみながら言う。

リンの動きは大したものだ。

頑なだった神々と、人間の心を通い合わせているんだから。

…そのうち、何か礼をしなければな。

この頼み物も、リンがいたからできたことだし…。

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