あなたを想う。


急いで学校に向かう――


時計の針は8時を回っている。

あーあ。遅刻だなあ…


教室につくころには

一時間目が始まっていた―


ガラッ――――。


「先生おはー♪」


「大島!!遅刻だぞ。
早く席つけ!っていうかお前…

学校に連続来るとか珍しいな!」
「まあね〜!」

そう言って一番うしろの席に
腰を下ろす。


あたしは8組。

翼は4組。

翼、学校来てるかな?


一時間目が終わると
6組の彩乃のところを
通り過ぎて、
4組の翼のところへ急ぐ。


廊下から教室の中を見渡すと
翼の姿はない…


あれ?来てないのかな…?


ルンルンだった気持ちは
急に悲しい気持ちに変わる。


仕方なく彩乃のクラスに
顔を出す――――


「彩乃〜おは〜☆」


「あれ!?李奈〜
今日も学校来たの!?
超珍しいぢゃん!!」

「うん。あのね、
李奈……」

彩乃に言わなきゃな…

昨日のこと。


そう考えてると

「どした?なにかあった?」


「あのねッ!!李奈…、

付き合う事になったよ!!

翼と!!あっ…翼君と!!」

思わず言い直す自分がいた―


正直、彩乃の反応が怖かった…


だって彩乃も
あの不良グループを見てた
1人だから――――。



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