あなたを想う。



そこには可愛い小柄の女の子と




…翼がいた―――――


あたしたちに
気付いてナイみたい。


あたしは逃げたいのに
逃げられず
重い足をその場に残す。


彩乃が何も言わず
あたしの手を
握りしめてくれた――


ありがとう、彩乃。










―――――声が聞こえる。



「あの…あたし黒沢みりいって
言います。
あたし…ずっとずっと
翼君が好きでした。
お友達からでいいから
付き合ってもらえませんか…?」


みりいちゃん?

翼が好きなの?


あたしも翼がすきだよ。

大好きなんだよ…


あたしは立ち止まる事しかできず
彩乃の優しい手を
強く握り返した―――
< 37 / 79 >

この作品をシェア

pagetop