あなたを想う。


彩乃







翼―――

着信は翼でいっぱいだった。

彩乃と翼にを入れた。


件名 ごめんね

本文

連絡遅れてごめんね。

李奈、3日前に倒れたみたいで
今、目が覚めたよ(^o^)


―――送信♪



を送って1分もしないうちに
電話が鳴り響く。

着信 翼



あたしは慌てて電話をとる。


「もしもし?」


「翼だけど…
李奈ちゃん大丈夫?」

「うん。なんとか生きてる」

なんて意地悪を言う。

「え!?そんなにヤバイの!?」


翼が焦ってる。

翼に会いたいな…

「ううん。大丈夫だよ」

「俺、今から行くわ!
病院どこ!?」

病院の名前を伝えると
電話が切れた―――

翼、まだ話したかったよ。

そんな想いをよせながら
あたしは深い眠りについた――



何時間たったんだろう…



あたし…
死んじゃうのかな?


あたしは急に恐怖に包まれる


なんで病院にいるんだろう

なんでもないなら
退院できるよね?


あたし何かの病院?

恐い。恐い。恐い。


目を冷まさなければ
いけないと思った―


ハッ!目を開ける…


目を開ければ真っ白な天井。

やっぱり現実だった…

左足に重みを感じて
体を起こす―――


大好きな翼の姿があった―――


起きたあたしに気づいたのか

翼が起き上がる。

「李奈ちゃん!!大丈夫?」



翼、会いたかったよ。
寂しかったよ。

怖かったよ。


翼が抱き締めてくれた。

「本当に心配した!!
ずっと傍にいてやるから」

あたしの胸の中が熱くなる――

涙が溢れた


「翼、ありがとう」

あたしの隣には大好きな人。

あたしの傍にずっといてくれる
って言ってくれた―

あたしは幸せに包まれる。


ありがとう。翼…
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