緑のmenthol
01

ずっと呼吸のなかった彼の口から

円く白い煙りが、

ふたつかみっつ

ふわり、ふわりと

空中を浮遊し、消えた。



いや、呼吸がなかったのではない。

意識的にとめていたのだ。

…緑を朱く燃やすために。
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