fight*girl
カランッ…
剣が手から落ちて、地面へと落下する。
それと同時に、体から何かが込み上げてきた。
「ゲボッ…!!!!」
真っ赤な液体が口から吹き出す。
その液体は綺羅の顔にかかり、返り血を浴びていた。
「これ以上本気になっちゃ勝てないからね」
血を流したまま、目線を下へと変える。
目に入ったのは私の腹に貫通している綺羅の腕。
…後少しやった、のに。
「甘く見てた、あいちゃんを」
そう言いながら頬に掛かった血を舐める。
言葉とは裏腹に、綺羅の顔は笑っていた。
「後はさ、」
急に綺羅が暗くなる。
…違う。
「親友に殺されてよ」
私達に影が出来たんだ。
後ろを振り向くといつの間にか足の生えた栄子がいて、
私に向かって手を振りかぶってきた。
.