fight*girl






カランッ…





剣が手から落ちて、地面へと落下する。





それと同時に、体から何かが込み上げてきた。






「ゲボッ…!!!!」






真っ赤な液体が口から吹き出す。



その液体は綺羅の顔にかかり、返り血を浴びていた。







「これ以上本気になっちゃ勝てないからね」







血を流したまま、目線を下へと変える。




目に入ったのは私の腹に貫通している綺羅の腕。



…後少しやった、のに。







「甘く見てた、あいちゃんを」






そう言いながら頬に掛かった血を舐める。


言葉とは裏腹に、綺羅の顔は笑っていた。







「後はさ、」







急に綺羅が暗くなる。





…違う。







「親友に殺されてよ」






私達に影が出来たんだ。






後ろを振り向くといつの間にか足の生えた栄子がいて、






私に向かって手を振りかぶってきた。









.
< 115 / 505 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop