fight*girl
一瞬、
体が浮いたと思った時には優羽の腕の中にいて
私の顔は肩に押さえつけられていた。
「お前最低な男やな」
「は?何が?」
「そのまんまの意味やけど」
二人の表情はわからないけれど、優羽はめちゃくちゃ怒っている。
…いつもより声が低い。
「なんなんお前、あいちゃんの何?」
「こいつは俺の女やから」
バチバチと火花がぶつかる中、私だけがフリーズしてる。
…俺の女?
「ふーん、まぁええわ」
「…………」
「所詮栄子の連れやしな」
「はぁ?!」
その言葉に優羽から離れて楓を見た。
先程とは全然違う冷たい目。
「ふざけてんの…?」
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