fight*girl





「俺は人間を移動させるから早よ行け」


「はいっ!!!」





バラバラに移動して、一目散に走る。


人を避けながら、剣を引き抜く。





「間に合…っえ!!!」






ガキィィィーン…!!!







間一髪、人とキメラの間に入り込み、キメラの爪を止めた。



もう何の動物かわからないキメラは私を睨んでいる。





「大丈夫?!」





足元で身を小さくしている男に声をかける。


恐怖からなのか体は震えているが、なんとか顔を上げた。






「………え?」






思わず目を見開く。


相手の男も私を見て固まっていた。





「あい…?」





あの時、私を切り捨てた。


私の心を弄んだ。


最低最悪の男、













「春…」






.
< 151 / 505 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop