fight*girl
ガクッ…!!!
「っ…!!!」
一瞬、力が抜けて剣の上に乗ったキメラの腕がのし掛かる。
なんとか足と腕に力を加えて体制を整えた。
「あい?あいやんなぁ?!」
「……………」
「やっぱお前最高の女やわ…助けてくれるやんな?」
「…うるさい」
何が最高の女?
私を金としか見てなかったくせに。
調子のいい事ばっかり。
「俺お前と別れて後悔しててん…だから早くそいつ殺してくれ」
「…………」
「助けてくれたら、一緒に住も?」
「どうでもいいから…早く逃げて」
春を見下し、冷たく言い放つ。
でも逃げてって言ったのは最後の優しさ。
…春を見るだけで本間は腹が煮え繰り返す。
また自分が抑えられなくなる前に、早く。
「お前をちゃんと彼女にする…今度は」
「早よ行けって言ってるやろ!!!」
「大丈夫、あいを愛してるから…」
駄目だ、春は恐怖からか頭が混乱している。
それに攻撃を受けたからか、スーツに血も着いていた。
…蹴って遠くへ飛ばしたろか
両腕はキメラを抑えている為、動かせない。
こうなったら…
「あれ?あいちゃん殺さないの?」
「?!」
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