fight*girl
赤い瞳
ブワッ…!!!
放たれる覇気は私を中心に街を染めていく。
そして星空も暗雲に変わっていた。
「あいはいい子だね」
綺羅の声は右から左へ消えていく。
そんな綺羅を無視してキメラを睨みつけた。
「ウ…あァ…」
赤い瞳に睨まれたキメラは後ずさりする。
「逃げるな」
機械的に私の口から言葉が発せられる。
ミシミシと握る剣は段々と赤黒く染まっていく。
…止まって
自分の中から声がする。
しかし冷たい瞳はキメラから離さない。
「いいよ、あい」
「……いいの?」
「うん、俺が造ったやつだし」
「じゃあ…」
カチャ、と剣をキメラに向ける。
綺羅が嬉しそうに微笑む中、
ザシュッ…!!!
キメラの首を飛ばした。
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