fight*girl
…違う、こんなの自分じゃない
止まって…止まってや!!!
必死に自分を止めようともがいた。
しかしそれとは反対に、更にキメラに剣をうずめていく。
ザシュッ!!!ザシュッ!!!
首が飛んだキメラは息をしていない。
それでも手を止めなかった。
キメラの血が降り注ごうとも、原型を無くしても。
夜叉じゃない、
まるで鬼神。
「あい、もうキメラ死んじゃってるよ」
「もう無いの?まだ殺し足りない」
「あるよ、ほら」
微笑みながら一人の人間を指差す。
そこには未だ恐怖に包まれている春がいた。
「…嬉しい」
春を見るなりにっこり微笑む。
そう、コイツは悪いことをした。
成敗するのは当たり前。
血で濡らして中を掻き出してあげる。
先ほどの制止の声は聞こえない。
もう闇に包まれてしまった。
.