fight*girl
ピチャ…ピチャ…
春を庇った優羽の腹から血が流れる。
その血は私の足元にまで到達した。
「ゆ、…う」
剣を持つ手が震え、思わず手放す。
一歩下がって手についた血を見つめた。
「…お前本当邪魔ばかりするね」
「ほな人の女誘惑すんなボケ」
「誰が決めたの、そんなの」
「天使の優羽様」
綺羅を睨みながら優羽は刺さっている剣を握る。
ズブ、と抜く度に口から血を吐き出す。
剣を抜くと、それを杖に立ち上がった。
「やっぱお前嫌い」
「お互い様やろ」
そしてそのまま歩き出し私の前に立ちはだかった。
…―バシッ!!!
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