fight*girl
乾いた音と共に、頬が赤く染まる。
そして直ぐにジンジンと痛みが生じてきた。
「戻ってこい」
「…………」
「連れに会うんやろ」
ゆっくりと顔を上げて優羽の顔を見る。
優しく私を見つめる目。
…優羽。
「お前は関係ねぇだろ…!!!」
怒りに瞳を赤くした綺羅は魔法陣を作り、その中から黒い剣を引き抜く。
ガキィィィーン!!!
瞬間的に優羽も剣を盾にしたが、傷を負っている為吹き飛ばされる。
「いって…」
私はなんて事をしてしまったんだろう。
鬼神になったとはいえ、綺羅を受け入れた。
「あい!!!俺はお前を愛してる!!!」
「天使が…!!!黙れ!!!」
「俺が一生護ったるから…!!!」
今度は大きな魔法陣を取り出す。
そしてその中心から異様な形の鴉が何十羽も飛び出してきた。
同時に優羽も魔法陣を出して戦闘用の鳩を呼び出す。
しかし数秒遅れた為、鴉の何羽かは優羽に襲いかかった。
「かはっ…!!!」
優羽の血が辺りに飛び散る。
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