fight*girl
まるで餌を求める鯉のように口をパクパクさせる。
そんな私を見て、小さく舌打ちをするとクッションを再び手に掴んだ。
「…知ってると思ってた」
「え?」
「お前への気持ち」
「え、えっと…」
「鈍感」
そういって拗ねたようにクッションに顔を埋める。
…今これって告白?
いつも俺様な優羽が可愛く見える…。
「あ、あの…えっと」
「……………」
何を言えばいいかわからず言葉を探す。
あー心臓がうるさい!!!
顔もすっごい赤いし!!!
…でも、
「優羽…」
「…なに?」
「優羽の事、好き」
もう隠せない。
ずっと分かってたんだ、自分の気持ちが。
「は…?」
「だからっ優羽だけじゃないってば」
「え、いや、あの…」
全然言葉の意味を理解していない優羽はあたふたと目を泳がす。
…なんか恥ずかしくなってきた!!!
「も、もういい!!!」
ガタンッ!!!と立ち上がり優羽に背中を向ける。
無理無理無理!!!
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