fight*girl





結局準備が早く出来てしまったけど、なんとか時間を潰して二十三時。


天界に行くまで後一時間。




「マニキュアも大丈夫やし、化粧も大丈夫!!!」


「女って大変やなー」


「いいのっ」





優羽の髪はストレートだから羨ましい。


いつもセットしてあるみたいやし…。


いいなぁー。





「後少しか」


「えっ、もうそんな時間?!」


「そんな時間」





化粧直しやら優羽を観察してたら残り数分。


嬉しいけど焦るっ!!!





「ちょっとあい、こっち来て」


「はい?」





手招きをされて優羽の隣に立つ。


すると急に腰を掴まれた。




「えっ?何?」


「いいから」





焦る私とは対象的に、冷静な優羽は部屋の全ての明かりを消す。


そして変わりに足元に大きな魔法陣が現れ、その線と文字だけが光っていた。




「わわっ…」


「時間や」





いつの間にか手に持っていた水晶は宙に浮いて消えて行く。


と、同時に魔法陣の光は柱の様に大きくなる。





「戦士になっとけ」


「えっ?!今更?!」


「後絶対離れるなよ」


「ちょっと待っ―…」







光は凄いスピードで私達を包む。


その光に耐えきれず、必死で優羽にしがみつき目を瞑った。













.
< 189 / 505 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop