fight*girl
大きすぎる庭に、真っ白なタイル。
外で見たと同じように、殆どが白で統一されている。
本当に、宮殿…。
「あら優羽様、お疲れ様でした」
「あ、ども」
「お疲れ様です、優羽様」
様々な天使の方が優羽に挨拶をする。
優羽も軽く頭を下げて挨拶を交わした。
「優羽って凄い天使なん?」
「別に」
しれっと返す言葉はそっけないけど、絶対嘘だ。
真っ白なタイルを歩きながら疑いの目で優羽を見る。
(本当にあの娘だ)
(どうしてあの娘を選んだんだ?)
「ん?」
ひそひそと声が聞こえて振り返る。
そこには数人の天使がいて、目が合うとそそくさと消えていった。
…今、絶対うちに対して言ってたやんな?
「なぁ、優…」
呼び止めようと、優羽の名前を呼ぼうとする。
けれどそれは出来なかった。
―…天使達の冷たい目
「え…?」
意味が分からずうろたえる。
え?なんかした?
「あいー!!!!」
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