fight*girl
天界の王
「こちらの奥に我らの神様がおられます」
「あ、ありがとうございます」
大きな扉の両脇に立つ天使にお辞儀をする。
…きっと位の高い人なんやろな。
羽の形や服装が他の天使と全然違う。
まるで軍服みたいな…。
「あい様」
「は、はい!!!」
「くれぐれも失礼のないように」
冷ややかな目で吐き捨てるかのように伝えられる。
それはもう一人の天使も同じだった。
「はい…」
「おいお前」
「優羽様、何か?」
優羽の言葉には柔らかく答える天使達。
…なんでこんなに嫌われてるんやろ。
「お前の方が失礼なんちゃうんけ?」
「え…」
「次に同じような事言ってみろ、殺すぞ」
辺りを震わすような低い声。
そんな優羽に睨まれた天使達はお辞儀をしながら扉を開ける。
「行くぞ」
「あ、はい」
天使達を気にしつつ、扉の向こうに足を踏み入れた。
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