fight*girl
真実
「まずは貴女に謝らなければいけない事があるの」
「え?」
意外な言葉に首を傾げる。
謝られるような事、されたっけ?
「実は、さっき嘘をついてしまいました」
「嘘?」
「初めましてって言葉よ」
ますます意味がわからず考え込む。
それがわかったのか、神は悲しそうに微笑んだ。
「貴女と私、初対面じゃないのよ」
「えっ…?」
「昔一度会っているの」
「でもっ!!!」
頭が混乱する。
だって私は天界に来ることも初めてで、ましてや神様に会うのなんて…
「ずっと昔に…貴女は覚えていないでしょ?」
「はい…」
素直に頷き、次の言葉を待つ。
けれどそれは意外な言葉だった。
「私が貴女の記憶を消したから」
.