fight*girl
きゅ、と神様の背中に腕を回す。
逃げたい気持ちを必死で抑えて神の声に集中した。
「それでね、数年前に戦争が起こったの」
「戦争?」
「天界と魔界のね、原因は魔界が天界を襲った為」
「襲った…」
「たくさんの天使が亡くなったわ、それで怒りに狂った天使は魔界を攻めた」
こんなに平和な天界を襲った…。
その時、私は…―。
「残念だけど貴女もいたわ」
「…………」
「たくさん血を浴びて、それでも貴女は戦っていた…魔王を守る為に」
「夜叉…」
恐らくその時の私は笑っていただろう。
記憶にはないけど想像はつく。
「そして貴女は魔王を隠し、捕まった」
「捕まった…?」
「そう、私達に」
捕らえ、られたんだ…。
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