fight*girl
ガチャ、と鍵が閉まる音がすると共に強く腕を引っ張られる。
「いたっ…」
気がつくとベッドの上で、それを優羽は冷静な目で見下ろしてきた。
…え?なに?
「何を聞いた」
「?」
「神から何を聞いた?!」
「きゃっ…!!!」
ベッドの上に乗ってきた優羽に両手首を痛い程握られる。
指が食い込む痛さと、急に声を上げられた事で思わず小さな叫びが口から零れた。
「い…いきなりどうしたん?」
「ええから答えろ!!!」
「ちょっ…わかったから…」
先ほどの優羽とは違い、焦りや怒りの声が浴びせられる。
その事に恐怖を覚えながら、か細い声で神との会話を口にした。
「う…うちが魔神って…人間じゃないって…」
「……………」
「記憶無い事とか、なんで戦士に選ばれたとか…」
「……………」
「魔王の…片割れって、聞いた…」
か細い声はやがて涙をも誘い出す。
人に説明をする事によって、
「優羽達とは…本間は仲間じゃないって!!!」
現実を打ち付けられてしまった。
.