fight*girl
「なぁー、あい」
「んっ…」
首筋に唇が触れて、思わず体が強張る。
甘えるような優羽の声にも体が反応してしまう。
「好き」
「ちょっ…」
「離したくない」
「わかった、から」
寂しそうに、悲しそうに私の首筋に顔を埋める。
表情は見えないけど、きっと心が泣いているように思えた。
…昨日からどうしたん?
そう言いたいのに言えない。
言っちゃいけないような気がする。
「約束する」
「…………」
「優羽の側にいるから」
「…うん」
「離れへんよ、絶対」
ゆっくり腕をどかし、体を反転させる。
「な?」
目に映るのは子犬のような瞳で、
その時初めて私から
「…大好き」
キスをした…―。
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