fight*girl
天気はやっぱり快晴で雲一つない。
ちらほらと天使達が雑談していたり、楽しそう。
「あ、先に言っとくけど」
「ん?なに?」
「今からごめんって言葉は禁句な」
人差し指を口に当て、栄子はにっこり笑う。
…きっと今からする話の事なんやろな。
少し涙ぐみ、静かに頷いた。
「あいとカラオケ行った後な、一人の男に声掛けられてん」
「一人の男?」
「髪黒くて、なんか可愛い感じの男やったー」
「綺羅…」
「あ、そうそう。そんな名前」
やっぱり綺羅が…。
嫌な予感って当たるもんやね。
「最初シカトしてんけど、しつこくて…ほんでいつの間にか」
「…キメラにされちゃった?」
「うん…」
駄目だ、今すぐごめんって言いたい。
何度も何回も言いたい。
涙が一粒、流れた。
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