fight*girl





後ろからした声に体が強張る。


そしてその声が誰か認識すると同時に目が覚めた。




「…優羽」


「こんなとこで力解放すんな」


「あ…」





ふ、と瞳の色が戻っていく。


そんな私を見ながら、優羽は大きくため息をついて私を抱き締めた。





「…ごめんなさい」


「別に」





力が徐々に消えていく。


ドレスは真っ白に戻り、心の闇は光へと取り戻した。





「ちょっと優羽様!!!どうしてそんな女を構うんですか?!」


「あ?」


「そんな女魔界に帰して下さいよ!!!優羽様が汚れます」


「あんたらっ…!!!」





握り拳を作った栄子が女の子達に言い返そうとする。




「大丈夫」




しかしそれを優羽は止め、小さく息を吐いた。







「お前達殺すぞ」







まるで死をも連想するような声で。





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