fight*girl
魔法陣を消して、甘えるように綺羅に縋りつく。
何かねだっているような目。
「ねぇ綺羅、人間界に連れてって」
「えー、魔王に怒られるじゃん」
「きーらー」
困ったようにしながらも、綺羅は私の腰に手を回す。
そんな綺羅に対して、更に私は猫のように甘えている。
…そんなの私じゃない。
やめて、やめて。
「仕方ないなー、内緒だよ?」
「綺羅好きー」
くちゅ、と淫らな音がする。
合わさる唇からは甘い吐息。
綺羅の手のひらが私の後頭部を押さえ、更に唇が深く重なる。
目を閉じたいのに、ここに今の私は居ないのにそれは不可能。
見たくないのにそこから視界は外れない。
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