fight*girl






「…これも魔王には内緒な」





唇が離れ、口に人差し指を当てて微笑む。


そして私も嬉しそうに頷いていた。





「じゃあ行くよ」


「うん」





バサ、と二人の背中から翼が生える。


以前綺羅の悪魔の羽を見たことがあった。


…それが私にも生えている。





大きな魔法陣が二人の足元に浮かびあがる。


黒い光は二人を包んで、消えていった。





…二人の姿は、もうそこにはない。






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