fight*girl
その言葉に思わず目を見開く。
顔を上げると、怒っているのか悲しいのかよくわからない優羽の顔。
「変って何が…?」
「さっきから大人しすぎる」
「う、うちかて静かな時ぐらいあるもん」
「……………」
無言の優羽が逆に怖い。
その沈黙に堪えきれず、視線を逸らした。
「なら、いいけど」
甘えるように優羽の唇が鎖骨に当たる。
手は縋るように私の背中の服の中に入ってきて、
「離れていきそうで怖くなった」
甘く、切ない声が聞こえてくる。
何言ってんの、離れへんって約束したやん。
ずっと傍にいるって誓ったやんか。
その言葉が言えない。
今まで何度も言えたのに。
言葉が口から出てこない。
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