fight*girl
震える足を必死に動かし魔王に近付く。
ちりんちりんと音を鳴らしながら階段の登る。
そして、目の前には私の分身。
「来たな、ここに座れ」
「えっ…」
「早くしろ」
「やっ…!!!」
無理矢理腕を掴まれ、気がつけば魔王の膝の上。
…怖い。
「なんだ、震えているのか?」
「……………」
「あぁ、記憶ないらしいな」
思い出したように話ながら私の頬を触る。
恐怖からか、思わず体が強張ってしまう。
「はは、俺が怖いか」
「……………」
「安心しろ、自分の可愛い猫には乱暴しない」
金色の瞳が私を見つめる。
それが段々近付いてくる。
でも、動けない。
唇が、重なった。
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