fight*girl





「あれはな、綺羅が愛莉に殴られ飛ばされた場所だ」


「えっ…?!」


「気分が乗らないときに綺羅がお前にちょっかい出して、ああなった」





ああなったって…。


想像したら、開いた口が塞がらない。





「仕方ないな」





はぁ、とため息をついて私の胸に手を当てる。


その瞬間、一瞬にして恐怖が押し寄せてきた。


…な、なに?





「記憶はまだ無理だが、力だけは戻してやろう」


「い、いらない!!!」


「お前はもうこっちの界人だ、従ってもらう」





そう、そうだけど。


でも悪魔みたいな自分になりたくない。


記憶は戻らなくても、形が魔神なんて嫌だ。





「お願いっ!!!やめてって!!!」


「大人しく俺の愛莉に戻れ」





魔王の手から光が出てくる。


その光は私の胸に入りこんで。










「きゃああぁああ!!!!」








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