fight*girl
「よし、と」
「えっ、それどうすんの?」
吸い込まれた筈のキメラの姿は水晶から見えなくて、
変わりに水晶の中は青白い光が渦を巻いていた。
「見とけ」
ふわっと浮かんだ水晶はそのまま空に向かって飛んでいき、
「わぉ、」
パッと消えてしまった。
「え?え?どこ行ったん?」
「天界に送った」
「なんで天界?」
「こいつらを集めることによって魔界にやられたシールドが外れんねん」
「?ふーん」
よく分からないけれど、そのまま空を見上げる。
天界かぁ…。
ズキッ!!!!
「……たぁ!!!」
「どうしてん?!」
また…また忘れてた!!!
そういえば貫通してるっつーの!!!
「ありえへん…」
うずくまりながら手首を見ると、未だに肩から血が流れている。
顔をしかめながら、それを見ていた時だった。
「帰んぞ」
「えっ…ちょっ…!!!」
体が浮いたかと思うと、それは優羽の腕の中で
「恥ずかしいって!!!」
「大人しくしとけ」
有無を言う前に私達の体は浮いた。
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