fight*girl

無くした心








「あいー、ご飯だよ」


「…いらない」


「ちゃんと食べなって」





ひょこ、と現れた綺羅とは反対方向に寝返りを打つ。


…もう何日もこんな状態。


食事もろくに取らず、ずっと部屋に引きこもっている。





「魔王も心配してるよ?」


「心配なんて、いらない」


「もー…我が儘だなぁ」





そう言うと、綺羅は私を軽々と持ち上げる。


食事を取っていない為、私の体は少し細くなって力も余りない。


だからされるがまま部屋から連れ出される。






「お腹減ってないもん…」


「だーめ、一緒に食べよ?」


「やだ、」





スタスタと私を抱いたまま、綺羅は歩く。


そしてある場所で足を止めた。






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