fight*girl
「優羽…」
目を見開いたまま、俺を見ているのは間違いなく彼女で、
思わず泣きそうになった。
「あい…やんな?」
わかっているのに確認する俺はきっとアホ。
けど信じられへんもんは、しゃあないやろ。
「っ…!!!」
「は?!」
何故か急にベランダに向かって走り出した彼女の意味がわからなくて、
「あい!!!」
気がつけば怒鳴るように名前を呼んでた。
あぁ、あれか。
きっと自分の責任や思って顔合わせずらいねんな。
アホやなお前、そんなん気にすんなよ。
心で呟きながら彼女に近寄って抱き締める。
やっべ、マジで涙出てきた。
どんだけ泣き虫やねんて、俺。
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