fight*girl
こいつは私と一心同体。
私が死ねば櫂莉も死ぬ。
ならこんな奴殺してやる。
「それで?話の続きを聞こう」
「え…?」
私が自殺をしているのに、櫂莉はいたって平然な顔。
なんで?なんでそんな冷静でいられるん?
あんたも死ぬんやで?わかってんの?
「あい、自分じゃ死ねないよ」
「何言って…」
「魔王とあいは、お互いしか殺せないって事」
綺羅の言葉が理解出来ない。
だってこんなにも心臓に刺しているの、に。
「あ…」
確認する為に視線を下げると、確かに刺さってはいる。
けれど血は流れていないし、何よりなんともない。
まるで刺さっていないみたいに。
「魔王しか殺せないよ、あいの事」
ちなみに魔王は逆にあいしか殺せない、そう続ける綺羅の声が耳に届く。
その声を聞きながらゆっくりと刀を抜いても傷一つない。
「残念だったな、愛莉」
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