fight*girl
戦争の始まり
side..Yu
「そう、ですか」
「…………」
神の納得したような声にも、俺は空を見ているだけで返事をしなかった。
まるで心が抜けた生き物みたいに。
「数週間しか経ってない」
「え?」
「離れて、から」
天使になってから一度も吸っていないタバコを吹かす。
煙は神の部屋に広がって、やがて消えていく。
まるであいみたいに…。
「恐らく彼女は自分の意志で魔界に行ったと思うわ」
「だろうな」
「でもね、仲間になりたくて行ったんじゃないわ」
「どういう意味だよ」
だってアイツは綺羅に寄り添った。
…俺の目の前で。
俺がどれだけ止めても結局は行ってしまった。
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