fight*girl
そんな俺を見ながら神は溜め息をつく。
そして向かいのソファーに座って再び話を続けた。
「…彼女が魔界に行ってから、彼らの動きが止まったの」
「は…?」
「あれだけ天界に被害を出していたのに、それに人間界も」
確かに、あいが魔界に行ってからキメラが出てこない。
まるで静かで、逆に不気味な程。
「守られてる気がするわね…」
「……………」
今になって何も考えられなくなる。
あれだけ必死だったのに、思考能力が働かない。
だって俺にはもう何も出来ないんだ。
魔界に行く術も知らないし、今ここでこうしているだけしか俺にすることはない。
「彼女の事は心に残しておきましょう」
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