fight*girl
「よぉ」
森を抜けた人間界と天界の通じる扉。
ここの花畑であいは俺に抱きついたっけ。
「優羽くん」
「人間界に帰るの?」
「いや、」
まさにその場所に二人は座っていて、俺も近くに座り込んだ。
て、いうか伊音花畑似合わねぇな。
…俺もだけど。
「あいは魔界に戻った」
「え…?」
率直すぎる俺の言葉に栄子は固まる。
その隣で伊音だけが焦った顔をしていて、
「もう戻ってくる事はない」
段々涙が溢れてくる栄子の目の回りは赤く腫れている。
きっとここ数週間の間泣き続けたんだろうな。
「なん、で…?」
「今から全て話す」
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