fight*girl





血が辺りに散っていく。


櫂莉の刀は私の腹を貫通していて。

込み上げる異物感を吐き出せば赤い液体。




「心臓は避けてやる、死んで貰っては困るからな」




息が荒くなる。


体が震える。




「お前は連れて帰る、一生離さないからな」




笑みを含んだ冷たい声。

一生離さない、か。





ガッ…!!!





「?!」





刀を持っている手を思い切り掴む。


逃がさないように強く、強く。





「うちも一生離さへん」





薄く笑い、右腕を上げた。








「優羽ー!!!!!」






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