fight*girl





タタタタタ…





「暗いよ―…」


「うるさい」





キメラが通った暗いビルとビルの間を走り抜く。


まだ気配が新しいから、そんなに遠くへは行ってないはず。





「ほな俺違う所から回るから」


「…はーい」





渋々承諾すると優羽は壁をトントン、と駆け上がり姿が見えなくなった。



…どうせ嫌や言っても一人にされるしな。






「こわ…」




身震いがする体を抱き締めて、一歩踏み出す。




「……よしっ」





そして意を決して暗闇の中を走って行った。








.
< 51 / 505 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop