fight*girl
タタタタタ…
「暗いよ―…」
「うるさい」
キメラが通った暗いビルとビルの間を走り抜く。
まだ気配が新しいから、そんなに遠くへは行ってないはず。
「ほな俺違う所から回るから」
「…はーい」
渋々承諾すると優羽は壁をトントン、と駆け上がり姿が見えなくなった。
…どうせ嫌や言っても一人にされるしな。
「こわ…」
身震いがする体を抱き締めて、一歩踏み出す。
「……よしっ」
そして意を決して暗闇の中を走って行った。
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