Another☆Story
「久しぶり。元気だった?」
「い、いや…、そうじゃなくて…。まぁ久しぶりだけど」
真は人懐っこい笑顔でまたあたしに抱きつく。
「あー。奈央子の匂いだー」
「な、何恥ずかしいこと言ってんの!」
「ハハ。そうやってすぐ赤くなるとこ変わってないね」
そう言って真はあたしの頬に頬ずりをする。
すると、後ろから負のオーラを感じて背筋が凍る。
あ……、由宇………。
「誰だよ、お前」
由宇のその言葉に真はやっと由宇の存在に気づいた。
「キミこそだれ?奈央子の家に居候でもしてるの?」
「居候って、この状況を考えたら彼…」
「奈央子はボーイフレンドは作らないって約束してくれたもん」
「は?」
「ちょっ…、ストップ!」
耐えきれなくなったあたしは二人の間に口を挟む。