Another☆Story
結婚の約束………?
…………そんなことしたっけ?
あまり、というか、ほとんど記憶にないのできょとんとしていると、真はあたしの顔を覗きこんだ。
「どうしたの、奈央子。
…まさか忘れたとか言わないよね?」
表情を読む天才な真はすぐに図星を言い当てる。
「…えっとーー…」
すると由宇はあたしの肩を抱いて引き寄せた。
「わっ…」
「覚えねぇってよ。
これで結婚の話は無効だな」
由宇は薄ら笑いを浮かべると、真は負けじと笑い返した。
「じゃあ、奈央子が思い出したらその約束は有効なんだね?」