Another☆Story
誰が由宇に電話を……。
「…今度は何」
頭を抱えてうずくまっていたあたしに、エプロンを外しながら由宇が問いかけた。
「ゆゆゆゆゆ由宇…!!!!」
「どうしたんだよ」
「でででで電話……!!!!」
「電話?」
あたしが震える手で差し出すと、由宇はクスリと笑ってケータイごとあたしの手を掴むと引き寄せた。
「浮気なんかしてねーよ。奈央子が危なっかしいから他の女のところに行ってる暇なんてねぇし」
「え…!?」
由宇には、あたしが悩んでる理由がわかっていた。
あたしのことをちゃんとわかってくれている。