Another☆Story
むかつく!
百面相してるとか、何か考えてると、変なこと考えてるとか言うし!
あたしの頭ん中は由宇ほど変態じゃない!
あたしはブスッとして部屋に向かって歩く。
「なんだよ、いじけるな」
「いじけてなんかいないもん!」
すると由宇は息をついてこちらに来た。
そしてそっとあたしを包みこんだ。
「……っ」
「怒るなって」
そんなふうに耳元でささやかれたら、嫌でも黙っちゃう。
「……う、うん。…ごめん」
恥ずかしくなって、真っ赤になりながら謝ると、由宇はクスッと笑って、「いい子」と呟いた。
その時だった。
ピンポーンと玄関のインターホンが鳴った。