アイスバーグに託す曖昧
なかなかのハイエンドな脳を認めたくはなくて、

「寒いな、帰るか」

と真顔でいい、ユリに手を挙げた。

「ルカとプリクラ撮って帰るから、センパイたち、じゃあまたね」

「あっそう、じゃ、お疲れ、連絡待ってます」

そう言ってユリとルカを駅前まで見送った。

日曜日の都内はどこか寂しげに閑散としていて、
駅前の横断歩道を渡る人々の数も平日より遥かに少ない。
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