女子DEATHヒーロー

 あたしがちょっとショックを受けてると、またざわつき始めた。

 左右の階段から壇上に上がってくる二つのグループ。

 葉月センパイ率いる不良グループと生徒会長率いる生徒会。
 わざわざ上がってこなくてもよくない?

 あたしは、とりあえず委員長を庇うように動いた。何となく。

「風紀委員誕生、か」

 前から風紀委員はありますけど、葉月センパイ。

「どんな働きをしてくれるかな?」

 笑顔が黒いんですけど、生徒会長。

 委員長が2人に対抗するなんて無理だし……あたしが言うしかないか。

「お手柔らかにお願いします、センパイ方」

 何となく皮肉っぽく言った。ただ何となく。ちょっとテンション上がってたし。

 それがいけなかったのか何だか分からないけど……あたしは2人にしてやられた。

 油断したつもりはないんだけどな。


「君を」

「お前を」

「僕の「俺のものにしてやる」」


 と言って、手と(生徒会長)頭(葉月センパイ)にキスされた。


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