女子DEATHヒーロー
 頭を抱えて倒れる紗梨とスリッパ装備で反撃に備えるあたし。
 絶対おかしい状況だ。


「絢灯ちゃん、紗梨ちゃん、お茶でも飲んで落ち着こ?」
 那奈はあたしをソファーに座るように促すと、紗梨を起こしに行った。
 とりあえず、ありがたく飲も。
 ……わぁーい。那奈のピリ辛ティーだぁ!
 やっぱり……誰か、那奈にホントの紅茶のいれかた教えたげて!
 紗梨でも人並みに紅茶くらいいれれるじゃん!
 生き返った紗梨は一口のむと、はぁっと息を吐いた。

「やっぱり那奈の入れるお茶は美味しい」

 そっちか!
 あー……紗梨は味覚音痴だった。
 ……ちゃんとストレートな紅茶も煎れれた方がいい。絶対。

 2人とも味覚音痴か……。だからうまくやってけるんだろうなぁ。
「もうちょっと隠し味入れた方がいいなぁ」
「うん。気をつけるね」

 隠し味って……何さ……。

 ってか、那奈の作ってくれた弁当おいしかったのに。ご飯はいいけど、お茶はダメって……。

 那奈、良いお嫁さんまであと一歩?だ!
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