女子DEATHヒーロー
 お兄ちゃんたちに強制されるのは慣れてる。でも、そう簡単に聞いてやらない!

「な、何であたしが!」

 あたしが抗議すると、拓兄は立ち上がってあたしの座ってるソファーの肘掛けに座って、肩を組んできた。

「絢、おまえに拒否権は?」
 あああ……最近の拓兄は色々な意味でこわいから逆らえない……。
 耳に口付けるのやめて!

「うっ……無いですぅううっ」

 泣いてもいいかなぁ。

 っていうか、何で風紀委員?その理由が若干分かりかねる。
 風紀委員って……あの眼鏡男子の……ああ、そういうことね。
 あたし、ちゃっかり予想してたじゃん。

「2人が風紀委員の先生になるってこと?」

 あたしが言うと、拓兄はあたしの頭を撫でた。強力な力で。撫でたなんて優しいものじゃない!

 「そういうこと。メインは拓登だけど」

 燿兄、何で央太の大事なネコちゃんのぬいぐるみ持ってるの?いつの間に部屋から……。
< 70 / 134 >

この作品をシェア

pagetop