女子DEATHヒーロー
 あーあ、そんなに乱雑に……あたしも投げたりしたけど。

「このネコってさ……」
「そのネコ?央太に似合わないよね」

 結構、年期入ってる感じだよ。
「……おー君かわいそ」
 燿兄は楽しそうに笑うと、ぬいぐるみをテーブルに置いた。
 かわいそうって何かよく分からないけど、気にしない。

「明後日の朝会で言うからな」
「はやっ!」
 いくらなんでも早すぎる。
「じゃあな」
 拓兄はあたしの頭を軽くたたいてからあたしのウィッグを取った。
「楽しみだな、絢」

 そう言って部屋を出て行く2人。……あたしは全然楽しくない!
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