女子DEATHヒーロー
 あたしは仕方なく、ソファーに勝手に座ると辺りを見回した。

 どうやら希夜さんは一人部屋らしい。ま、あの人と同室とか死んじゃう。

 っていうか……希夜さんってここに通ってたんだ。歳は知ってたけど、学校までは知らなかった。
 兄たちと同等に話す希夜さんをちょっと尊敬してる。
 それに……希夜さんって兄貴って感じがちょっとするんだよね。


 少しして、希夜さんは部屋の中に戻ってきた。

「久しぶりだな、絢灯」
「お久しぶりです、兄貴」

 あたしのうっかり発言に、希夜さんは頭をガシッと掴んだ。わぁ〜手大きいなぁ。ははっ。
「オヒサシブリデス、キヤサン」
 希夜さんはよし、と言うとソファーに座った。

 兄2人と希夜さんの3人が揃うと最強なんだよね……いろんな意味で。っていうか、年下の希夜さんが拓兄と燿兄と同等に接してるのがびっくり。
 実は希夜さんも2人と同い年とか?……有り得る。希夜さんのナリで高校生とかあり得ないし。

 希夜さんをジト目で見ながら考えていると、希夜さんにデコピンされた。

 考えてることバレた!

「まさかお前まで来るとは思わなかった」
「まぁ……あたしもびっくりです」

 あたしはいきさつを希夜さんに説明した。ついでに今の状況も。葉月センパイと同室ってことも。


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